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読者の方でこれまでにカウンセリングを受けたことのない方は、カウンセリングについてどのようなイメージをお持ちでしょうか。

心配なことをカウンセラーに話し、それをカウンセラーが共感的に聞くことで、マイナスな気持ちを改善するというようなイメージでしょうか。

かつては、確かにそのようなクライアントの自己内解決のみに焦点化したカウンセリングが主流として行われていました。実際のところ、カウンセラーのブログを見てみると、カウンセリング・マインドによる傾聴と解決策のアドバイスを行うスタイルのカウンセラーがまだ多くいます。

しかし、21世紀の社会において、人の環境は複雑化し、不確実で曖昧なものになっています。そのような中で、カウンセリングにはより問題解決的なプロセスが求められるようになりました。

ペンシルバニア大学のアーロン・ベック博士が、認知モデルを軸にしてデザインした認知療法は、その代表的な改善モデルです。

この流れは、ビジネスの世界における問題解決モデルの開発とともにありました。心理学の世界における問題解決モデルとして、認知療法がデザインされたと言って良いでしょう。

認知療法では、人間の自動思考にフォーカスして問題解決を図ります。本来、脳も人間の臓器の1つなのですから、人間の生命維持を絶えなく行うものであるはずです。しかし、さまざまな刺激にさらされることにより、人の自動思考は、生命力を低下させるような働きをしてしまうことがあります。

自動思考がこのような状態に陥ってしまった時にも、ぼくたち人間には意識的、理性的な思考があります。この思考を活かして、自動思考にアクセスし、機能不全を起こしている自動思考を克服・改善していくことを、認知療法は心理学習を行いながら進めます。

さらに、認知療法が他のセラピーと異なるのは、10回前後のカウンセリングを経た後には、クライアントが人の認知について学習しており、とりわけ自分自身の認知パターンについて、世の中で一番詳しくなっているというところです。

慰めやポジティブ思考では、真の問題解決は図れません。まず、自分の認知パターンを知り、それをモニタリングするところから始めることで、問題解決に至ることができます。

ぼくは、認知療法を学べば学ぶほど、心理的なトラブルを抱えた方は、クライアントになるのではなく、セルフカウンセラーになるべきだと考えるようになりました。学びによって自己内でイノベーションを起こすことで改善可能となるからです。

ぼくの認知療法カウンセリングは、ベック博士の手法をベースにして、カリフォルニア大学のデニス・グリーンバーガー博士の治療モデルを合わせ、現代の日本人向けにアレンジしたものです。

興味のある方は、ぜひ一緒に学びましょう。

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