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ロハスな子育てとSDGs

みらいびらきLabo.では、ロハス(LOHAS:地球環境と健康を意識したライフスタイル)な子育てを推進しています。


子どもに関する問題はいろいろとありますが、その内のいくらかは子ども自身に要因があるのではなく、周囲の大人の世界観の持ち方次第で問題ではなくなったりすることがあります。

私たちは、子どもを「育てる」ということを「社会化する」という側面だけで捉えがちです。例えば、未来の社会で自己実現できるようにと、子どもにその社会で必要となりそうなスキルを教えたりします。このとき、ターゲットとする社会(通うべき学校、取り組ませたいスポーツの社会、所属させたい集団、予想される未来の社会など)に子どもを適応させることのみに専念すると、ターゲットとなる社会に子どもが不適応を起こしたときに、子どもは簡単に居場所のすべてを失ってしまうことになります。

ですが、子どもの育つ環境は、重層的な構造をもっています。社会的な環境だけでもその規模によってミクロ(家族内)、メゾ(家族周辺)、マクロ(地域)といった区別ができます。さらに、その外側には自然環境や地球システムといったさらに大きな育ちの場があります。

子どもの育つ環境のターゲットとする社会が小さければ小さいほど、適応できなかったとき、子どもは居場所のすべてを失いやすくなることになります。

逆に言えば、ターゲットとする社会が大きければ大きいほど、適応できなかったときに、それを担保する他のターゲットが得られやすいということになります。

このようなことから、私たちは、子どもを育てる目的を「社会化する」ことから「地球化する」ことへとシフトしていく必要性を感じています。つまり、子育ての環境を小さな社会から大きな自然環境・地球システムへと広げることが大切です。そのようなライフスタイルを「ロハスな子育て」と呼んでいます。


ロハスな子育てとは。

ロハスなライフスタイルというと、自然志向の食生活やゴミを生み出さない禁欲的な生活を思い浮かべる方もいるかも知れません。実際、メディアを通じて日本に輸入されたロハスは、産業界のロハス市場の創出と関係していたため、消費者行動の1つとして捉えられています。

また、似た概念として「エコロジー」があります。エコロジーは、ecoの意味する通り、節約という意味が根底にあります。限られたものをうまく活用するのがエコロジーであり、やはりこれも消費者行動の1つであると言えます。

本来のロハスとは、地球環境と健康の持続可能性を目指す「文化創造」を行うライフスタイルを意味します。つまり、ロハスでは創造性が重視されます。地球環境と健康という2つの価値は、こうすれば満たされるという正解がありません。この2つの価値について、自らの生活の全体を通じて、その価値を保持増進させていく文化を創造して実践していくのがロハスなライフスタイルということになります。

したがって、ただ単にすでに用意されている制度に参加利用して環境保全に取り組んだり、ロハスな取組をしている団体に入会して活動したりすることは、ロハスの要件となる文化創造・創造性という見地から見ると、少し的が外れているかも知れません。

ロハスな子育てを行うということは、子ども自身に地球環境と健康の問題に出会わせ、その保持増進という価値感を与え、実現するための文化創造を行わせるということを意味します。親の価値感を子どもに教え、親の実践していることを子どもにもさせることではないということが重要です。飽くまで実践者としての主体は子ども自身であり、親ではありません。

つまり、ロハスな子育てを成功させるには、いかに子ども自身に考えさせ、親は子どもが考えたことを実現させるためのサポートに徹するということが鍵になります。


ロハスとSDGs

持続可能な開発目標(SDGs)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。 SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます。」(外務省HP)

この国際的な目標は、ロハスなライフスタイルと重複する部分が多くあります。それもそのはず、この国際的な目標を設定することになったムーブメントを起こした人々がロハス層と呼ばれる人々であったとも言えます。

SDGsでは、次の17のゴールが設定されています。

ロハスな子育てを行いたいという養育者にとって、これらのゴールは、そのまま子どもに与える課題として利用できるものとなっています。この17の課題に幼児期、児童期、青年期において適切に出会わせ、関心を与え、考えさせ、行動させ、文化創造させることが、ロハスな子育てにつながるでしょう。

この17のゴールは、社会的な目標とともに、地球的視野での目標が掲げられており、どのような社会的集団にある人にとっても、いずれかのゴールが切迫した課題として意識できるものになっています。

つまりは、「社会化する」という育ち方が適している子どもにも、「地球化する」という育ち方が適している子どもにも、どちらにとっても、志向すべき価値となり得るものが見つかるはずです。


ところで、ロハスな子育ては、どのような子どもに適しているのでしょうか。

まずは、「社会化する」ための教育に抵抗感のある子どもです。例えば、学校は子どもが所属する社会に適応させるための機関ですので、学校教育の多くの部分は社会化することと関連があります。ですから、不登校であるなど学校教育に不適応感をもった子どもは、ロハスな子育てが合っている可能性が高いと考えられます。

次に、一つのことに没頭しやすい子どもです。例えば、自閉症スペクトラム症をもつ子どもの中には、いわゆる博士気質の子どもがいます。博士気質の子どもは、特定の分野に強い関心を持ち、カタログ的な知識収集を好むことがあります。そのカタログスペックの知識を、より実践的な知識へと高めていくために、ロハスな子育ては有効になります。

地球的な課題にじっくり向き合わせ、考えさせ、行動させ、文化創造させることによって、これまではハードルと認識されていた子どもの特性が、ストレングスとなり得ます。

注意すべきこととして、ロハスな子育てを行う際に決して陥ってはいけないのは、学びを教室や講座室の中で行われる学びに留めてしまうことです。最近は、対話活動・哲学対話・オンライン対話などによるランガージュな学びが新しい教育マーケットを生み出していますが、ロハスな学びを生み出したいのであれば、言語ゲームによる学びを主体とすべきではありません。これらはロジカルなランガージュ・スキルを上達させはしますが、地球体験を基にして「文化創造」を学びのゴールとするロハスな学びとは遠いところにあります。

ロハスな子育てに関心をおもちでしたら、ぜひ、まずはお子さんを地球と出会わせてほしいと思います。社会には適応していても、地球には適応できずにいる多くの現代の子どもたち。地球にしっかり出会わせることによって、新たな力が発揮させる場面に出会えるはずです。

お子さんを地球と出会わせるための方法やツールはたくさんあります。今後、そのハウツーについても記事にしていきたいと思います。

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